さて、今回は三鳳卓での「神手順」を紹介します。
あ、これは神は神でも「神配牌」ですね。
なんという重厚な手作り。あまりにもゴージャスな2着確。なお、対面が「ダブリーでトリプルとかあるわけなし」と調子に乗って3pあたりをラフ押ししたらトリプル直撃で死亡です。三鳳は1ミリたりとも油断は禁物なのです。役満ツモでも変わらない点棒状況なので、トップ目は「序盤危険牌先切りのリーチ後ベタオリ」が正着です。
もう一つ紹介します。次は芸術点がとても高い一枚。全員の手にしっかりとした”型”が入り、ポン→ポン→ロンの「ポポロン・ドミノ爆牌」が完成しています。しかし、この捨て牌で1sロンの24000点はあまりにもえげつないですね。
さて、いよいよ神手順の紹介です。前置き長くてすみません。
画像はオーラス。手前視点で見ていきます。「上家からトリプル以上、又は下家から役満直撃」以外救いはありません。そしてこの配牌。はっきり言って99.9%ラスです。もう回線切っていいやつです(笑)
6巡目。親が5s手出しでほぼシャンテン確定です。上家は満ツモでまくりですが、リー棒が出なければ満貫出あがりでは足りない点数です。つまり、下家の親はテンパイしてもリーチが打ちづらい状況です。切り出しをパッと見た感じ、白や東ポンテンの良形シャンテンや、ピンフやイーペーなどの手役を含んだ良形シャンテンです。上家はほぼ2シャンテン以下です。
ここからは手牌を開きます。7巡目打7p。染めとチートイに絞ります。四暗刻単騎狙いは厳しく、チートイでも打点が足りないので染め本線ですが、下家に6-9pが将来的に厳しく、6p→9p→9pと捌いてもおそらく間に合いません。ただし、上家がリーチした場合、終盤であれば下家は回る可能性が高く、終盤は「6-9p待ちが解除される可能性がある」ということです。切るならそのタイミングです。
上家が9mトイツ落としからの8p切り。ほぼシャンテンです(※実際は満ツモ良形シャンテン)。下家は2p切りで体感テンパイ率70%超えです。1-4p、6-9p、1-4s、白、東はかなりやばいところです(※実際は三暗刻確定の6-9p待ち)。残念ながらこの時点で6pが既にアウトですが、安易に切らないのがポイントです。
6pと1sは危険なので切れない、染めは間に合わない、東は山にありそう、ということで2s切り。東を合わせたくなりますが、直撃を狙える牌を優先的に残します。
親が3sカン。新ドラは8s。なんとダブドラの8sを暗刻にして、やや安全になった1sをリリースします。親は四暗刻単騎をテンパイしますが、アガリトップなので当然のように三暗刻ダマで構えます(※鳳凰卓では当たり前の光景です)。なお、上家の4s手出しは3sカン直後で、くっつきを諦めたかターツ外しなので、手が進んだ印象はあまり受けません。
上家からリーチ。ダマで条件は満たしますが、ダンラスが全ツの局面・裏が乗りやすい・トリプル直以外ラス落ちしないという状況なので、リーチのほうが有利との判断です。説明は省略しますが、このリーチの待ちはほぼ3-6pか4-7pです。そして、このリーチを受けてタイミングよくフリテンにならない4pを引き戻しました。「親の本命6pと下家の本命の4pを使い切り、一発・裏・赤・ハイテイのいずれかで条件を満たし、上家がアガリ牌以外全部切る」というドンピシャ感。ピタゴラスイッチ作動の合図です。
こういうとき、ハイテイにはドラマが待っています。アガリ牌のラス5p(赤)が場に放たれました。
まさかの逆転で決着です。針の穴を通すようなギリギリの手順でしたが、0.1%でも可能性がある限り諦めないという執念によって生み出されたアガリでした。
結局、こういうスリルが味わいたくて、みんな三鳳という最高峰の舞台で麻雀を打っているんですね。俺tueeeeしたいだけならわざわざこんな魔境に足を踏み入れることはしません。
人生も麻雀も諦めが肝心ですが、最大限抵抗した足跡を残してから諦めるのも悪くないと思います。
【ペン太のコメント】
こういうのって麻雀漫画のネタになりそう。天牌とかでやってほしかった。
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