こんにちは、ペン太です。今回は三麻で使えるトリックプレイ集について書いてみようと思います。
三麻は局単位で見ると、「場況」「良形」「押し引き」の3つが非常に大事ですが、今回はその中の「良形」に関わる内容になります。基本的には厚い形を残して両面をたくさん作るイメージで良いんですが、ナチュラルに打っていると悪い形が残ってしまうことも多いのが現実です。しかし、両面でなくても他家が使いづらい牌や通りそうな牌で待てば、それに近いアガリ率が期待できます。ここでは、「トリック愚形」≒「準良形」として、愚形でもあがりやすくなる技術やトリックプレイによりさらにアガリ率を高める技術をいくつか挙げてみたいと思います。
【ケース1】逆切りカンター落としスジ引っ掛け
打7p。ソウズ引きでテンパイしたら5pでリーチし、カン8pに受けます。7p→5pの捨て牌だとカン2pは多少警戒されますが、カン8pは死角に入ります。また、リーチ後に現物の7pが打たれると、2枚切れの7pを見て89pと持っている人ならペンチャン落としをしたくなります。5→7でも良いですが、6-9pが場に多く出ていればシャボの8p待ちも警戒されるためやや劣ります(この手は4p引きイッツー変化があるのでなおさら7pですが)。
【ケース2】ドラ先切りまたぎ
ここでは9pを打たずに打7p。自然な手順ではありますが、ドラを先切りした後に別の手出しが入った場合、外スジが死角に入ります。最終的な待ちは5-8p待ちでも2pと9pのシャボでもどちらでもOK。例えば22367799pみたいなシャンテン形だと2pから切るのが普通で、677や778ならドラの縦引きを見て7pが最終打牌になりがちだし、ましてや799pなら先にドラの7pを切らずによりディープに持つはずなので、外スジへの意識が低くなることが原因です。
【ケース3】字牌トイツ落とし字牌シャボ待ち
ここで打發。ドラ白ポンを見つつ2-5p引きでリーチを見る手順を選択します。發發と並べてリーチをすることで、チートイや単騎待ちが否定され、シャボもほぼ否定されます(シャボなら發は残すはずなので)。發をトイツ落としする以上、タンピン系の複合手牌であると読むのが普通なので、東はおろかドラの白ですら出やすくなります。2枚目の發を切るときは打牌テンポを1~2秒遅くしてトイツ落としを認識してもらいやすくするとより効果的です(笑)
【ケース4】挟みスジ引っ掛け
打8pでリャンカンに取ります。2-5s引きで打4pリーチをすると捨て牌に8→4pと並びますが、4688なら打4pとすることの方が多く、また4778からまさか8→4pと切るはずがないので、カンチャンでもシャボでも7pが当たるケースがあまり多くありません。待ちとなるスジ牌の1つ上の牌を先に”挟む”ことによって当たるパターンを限定する技術です。
【ケース5】外スジ受け順切りシャボ待ち
ここで打2p。3p引きのピンフを見る打4pよりもドラ6s引きのチートイを見る自然な手順ですが、3-6pを引いたときに2→4pと河に並ぶことで1pが死角に入ります。1124だと4pを切られがちですが、2→4の順切りの場合は1pが意識から外れやすくなります。3pがいかにも危険牌なので、133pと持っていれば1pを切りたくてむずむずしてしまうのが打ち手の心理です。
【ケース6】二度受け逆切り両面落とし
この形からは5pを選択。3p引きで打ドラ2p切りのピンフを見る手順です。一般的には二度受け両面落としは赤5引きを見て4→5の順になるため、5→4の切り順だと、3-6pの二度受けがやや意識から外れます。この形のように二度受け両面の1つ離れた牌(ここでは2p)がトイツの場合にこの手順が発生しますが、2pや6-9pは警戒されても、読みをかじった人に対しては意外と3pだけは盲点になります。
【ケース7】赤切りまたぎフェイク
打赤5p。有名な赤5切りフェイクというやつです。もちろん普通に5pを切るのが無難ではありますが、トップ目で局消化を重視するならやってみる価値ありです。どうせ勝つなら曲者のイメージを植え付けちゃいましょう(笑)例えば8pポンで打1pだと、捨て牌は赤5→1pの順になり、4pも7pも完全に死角に入ります。3p引き打2pテンパイだともろに1-4pを警戒されますが、7pが意識から外れやすくなり、1pが通ったら4pも安全牌化します。4-7pが入り目だと2p8p待ちのダブルスジ引っ掛けになります。注意点としては、ここで赤5pを切る場合は「鳴き」か「ダマ」にするのがポイントで、目立った捨て牌で注意を向けつつ「待ちに自信があれば曲げるんじゃないか」「振っても安いだろう」という”心のスキマ”を突きながらしれっと討ち取ることに趣があります。
【ケース8】引き戻し牌活用外スジ迷彩
前巡に3sを切って自然にシャンテンに受け、すぐに3sを引き戻したような場合、ここではあえて打3pとします。124s引きで先切り外スジ待ちターツの完成です。「一度切った牌を同じ牌姿にもかかわらず残す」という行為に抵抗があるかもしれませんが、緻密に読む人ほど「偶然」に弱いものです。正確な手順だけでなく、偶発要素も味方につけることでより一層いやらしさが出るというものです(笑)
【ケース9】ラグダマ
タンピン赤2ドラ2のダマ跳テンパイですが、あえて「鳴きなしボタン押さずにダマ」を選択します。目的は2つ。「鳴きありならテンパイしていないんじゃないかと思わせること」と「3p4pをラグらせること」です。特に後者の34pに本ラグを入れるのがじつにイヤらしく、「今のは本ラグっぽいな。ピンズのドラ回りが薄いのか・・・鳴きで迷ったならまだテンパイしてないんじゃないか?だったら早めにピンズの下を処理しておこう」と感じさせ、勝負する手になっていない他家から2pを引き出す悪意の高いテクニックです。
【ケース10】外スジ先切り
「早い巡目の外スジは単純なスジより安全」というデータを逆手に取り、効率を落とさない範囲で可能な限り外スジ待ちを作ることは出あがりスタイルの基本です。パターンをいくつか紹介します。
打6p。ソウズ変化を見ながら1p引きでもペン7pが強くなるように細工。
5p引き変化よりも先に6p打って良形+準良形に固定。
自然に2p切りで1pを死角に入れておく。ピンズは二度受けで形が弱いので無理してまで8p先切りはしない。
三暗刻よりも7p先切りからのポンテンとソウズ変化を見る。
打3s。余裕のあるホンイツなら先切りしてドラターツ3面待ち先固定で打点フェイクも入れる。
【ケース11】北待ち
打5pで抜きドラの北待ちリーチ。「チュピ」と同時にロンが表示された瞬間の背徳感がたまらない。
北待ちは場1枚のときが最も有効、終盤間際に抜かれやすい、自分でツモっても抜けばフリテンにならずに北待ちを続行できる(執拗な直撃狙い可能)などの仕様も頭に入れておく。
【ケース12】おりたフリ現張り
2pと3sがリーチの現物なら少考して2pを切り、「回った感」を出して現物の3sを出やすくする。トイツ落としで回ってたまたまテンパイしたときも同様で、一瞬他家の警戒が解除される(安全牌トイツ落とし直後はノーテンであることのほうが圧倒的に多く、上級者はこのタイミングで共通安全牌以外の牌を通してくる)ため、一旦ダマにするのが有効だったりする。
【ケース13】差しこみ期待
オーラス差し込みで2着が狙えるときはできるだけ待ちを456牌にすることが重要。その場合は、役があってもリーチし、かつ1-4s待ちではなく56p待ちのほうで曲げる。
ほかにもいろいろありますが、簡単に紹介しておきます。
・コクシで第一打にヤオチュウ牌切り
・チートイを匂わせて外スジの28待ち
・2235發發から5→3と切って、1-4ではなくあえてシャボ2s發に受けてスジにする
・前に出てくる状況の他家、親、染めの逆色などで待つ(守備力も上がる)
・リーチ後の安全牌トイツ落とし狙い(現張り含む)
・食い仕掛けのときほど先切りが有効(ポンテン素材を残す手順が多いので)
ほかにもまだありますが、今回はこのくらいにしておきます。
ツモ損ありのルールでは出あがり技術も重要になります。①両面を大事に②テンパイ速度を落とさずに準良形を作る意識を持つ③使えるものはラグでも差し込みでも赤でも抜きドラでも何でも使う、という発想を持つとアガり率が高くなります。単純な効率以外にもこういうトリッキーなテクニックを覚えておくと、攻撃面でも守備面でも役に立つことがあるので、覚えておいて損はないと思います。
【ペン太のコメント】
アガリ率は高くなるけど、ともだち減りそうだよねw
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