リーチへの対応

こんにちはペン太です。突然ですが、リーチって怖いですよね。リーチへの対応は成績への影響が出やすい要素の一つです。救いと言っては何ですが、手牌が固定されている分、鳴きへの対応よりはイージーです。基本事項をいくつかまとめて最後にリーチに対する回し打ち例を挙げてみたいと思います。

1、アガリ目が薄い手では押さない

→通さないといけない無スジが多い場合やテンパイしても待ちが薄い場合はおとなしくしておきます。

2、高いリーチには押さない

→抜きドラ枚数が多い、手役が絡んでいる、自分の目からドラがほとんど見えていないなどの場合は高いときが多いので、おとなしくしておきます。

3、順位の並びが悪くなるリーチには押さない

→放銃したらトップからラスに転落する、ツモられてもライバルとの点差が開かない、南場のラス目親リーなどはおとなしくしておきます。

この3つが基本です。相手の手牌を大まかにブロック読みしつつ、待ちの残り枚数を山読みし、点数状況も考えて打っていれば感覚的に処理ができるようになります。ガンガン放銃して痛みと引き換えに習得しましょう(笑)

次に詳細についてです。

1、スジはカウントしない

スジカウントが流行っていますが、ここだけの話あれは真似しないほうがいいです。ただし、ほとんど読みができない人が大雑把な押し引きの基準として4人打ちで使うのはOK(3人打ちだと諸事情により基準として使うのは危険です)。一方で、頭の回転がおそろしく早い人だと逆に超優秀な武器になります(たぶんAIに叩き込んだら相当強いです)。使うのであれば、サンマのデータ本の押し引き表を完全に丸暗記した上で、リーチ者の想定打点、親補正、一発目補正、スジごとの危険度補正、点数状況補正、巡目経過補正、残り枚数補正、第三者の動向補正などを数秒で計算する必要があります。対仕掛けだと、手出しが入るごとに再計算する必要があり、難易度はさらに高くなります。はっきり言って凡人の脳では処理不可能です。

2、手出しはある程度チェックする

全打牌暗記できる頭脳があれば絶対に見た方がトクですが、凡人の場合は全て見る必要はないです。ただし、相手の手が部分的に透けることがあるため、大事な場面ではできるだけチェックしておきましょう。

3、ワンプッシュ以下で押し返せるルートを探す

→0プッシュかつアガリ目が十分あるルートがベストですが、それが難しい場合はせめて1プッシュまでにします。このルート検索技術が非常に難易度が高いため、読みができないととことん押すか完全に引くかの2択になり、”スキマのアガリ”が拾いにくくなってしまいます。余談ですが、「牌効率と押し引きが大事だから読みなんて大して必要ないよ」という人がいますが、残念ながら間違いです。上手い人はほぼ全員読みの能力が高いですが、正確には「人並み以上に読めているけど過信しすぎないようにしているだけ」であって、読みが重要ではないということではありません。

大雑把な部分だけ書きましたが、結局は慣れです。kurtさんや冬灯さんなどの華麗な回しテクを観戦するのも勉強にはなりますが、一番勉強になるのは「放銃しまくること」です(笑)上手な人に、押しても良い手だったか、回るならどういうルートがあったか、などを教えてもらえればなお良しです。

簡単ではありますが、説明はこれくらいにして、2局ほど実戦譜を見てみましょう。今回もペンタ師匠の牌譜を見てみましょう。

★実戦譜①

開局西家。7巡目に南家からリーチが入りました。

上家はだーよさんなので、ソウズの切り順に意味はありません(※打ち方の特徴として、孤立愚形ターツでも外から切ることが多く見られるため)。字牌もオタ風からリリースなのでピンフ寄りの手かどうかの判断もできません。なので実質ノーヒントです。

まずは2チャンスの9pから捌いて一応シャンテンに取ります。安全牌がないからといって安易にドラそばの8sは切ってはいけません。攻撃・守備の両方の意味で残すべき牌です。

この局の最難関打牌ですが、ここは打5pとします。34p以外全て「アンコスジ」に該当する牌ですが、一番バランスが良いのが打5pでの形キープです。これを通せば他のスジを抑えつつ8pトイツ落としで迂回する手順なども踏めるため、一気に手組が楽になりました。ちなみにサンマにおけるアンコスジの危険度は通常の無スジより数%ほど危険で、たしか早い5切りの1-4待ちと同じくらいの危険度です。わずか数%ですが、体感的にはかなり当たるイメージがあります(人間の感覚というのは良くできていますね・・・)。

フリテンの1-4pテンパイですが、フリテンで押すのは少々強引と見て中スジの4sを選択。8pでも良いんですが、対面の捨て牌がほぼノーテンなので、将来的に打ちやすい8pを残してチートイ本線で進めます。

4p引きチートイテンパイで打8p。9pが3枚見え、カン8pの可能性が低いため勝負します。フリテンでテンパイに取っていたらツモあがっている手牌なので、これで8sが当たりじゃなかったらショックですが、見てのとおり8sは当たり牌です。

8sハイテイツモでパズル完成。倍満のアガリです。僥倖ではありますが、きちんと根拠を持って回し打ちをすれば、こういうラッキーが起こることもあります。見た目には「めっちゃ押して8sビタ止めしてハイテイツモとかスゲー!!神手順やん!!」という感じに映りますが、ここで重要なのは8sが当たるかどうかではなく、あくまでも適切な手順を踏んだかどうかです。

★実戦譜②

東3局トップ目の親です。

リーチ前画像ですが、この1pを切ったことによって4s引き赤5p切りリーチができる手牌になりました(※4pも7pも死角に入り打点も十分確保できるため)。トップ目なのでするかどうかは微妙ですが、両脇シャンテン気配なのでぶちかますならあと2~3巡程度が限界です。

思ったより遅くリーチが入りました。対面はツモ切り続きなのでまだシャンテンの可能性が高いです。3~7sか2~5pあたりの手出しが入ってテンパイ率70~80%くらいです。それは良いとして、またしてもリーチに対する安全牌がありません。困った困った。スジの7sは4s先切りなので通りそうですが、ちょっと弱すぎな気がしないでもありません。とはいえ一発で5pを切るのも点数的に避けたいところです。

だーよさんの手組はストレートなので、それを信じて7sの次にマシな3sから行きます。押すなら5p、引くなら7sとする打ち手が大半だと思いますが、こういう「スキマの選択」がペン太師匠らしいです。

3s通過。抜きドラと8pを引いてシャンテンキープです。

4pツモで打6p。この点数状況と巡目ならより確実な3pを抜いてもいいんですが、牌理的に6pは超高確率で通る牌なので楽はしません。一応シャンテンをキープします。巡目を考えると、ここで8pを放すのは少々脇が甘いため、テンパイチャンスMAXには取りません。

4p引きテンパイ。1-4p>6-9s>2-5pの順で危険です。じつは前巡の6pに対面の本ラグが入ったので、8pはダブルワンチャンス。オリても問題ない局面ですが、end抽選含みの高打点テンパイなので強気にテンパイを取ります。なお、最終ツモで上記の3スジを引いたらさすがにオリるしかないので、ダマに構えます。

最終ツモで7sツモあがり。6100オールです。これも「当たり牌の4pを見事に手牌に吸収してのカウンターパンチ!すげー!!」案件ですが、トップ目だからと言って楽をせずに、読みとリスクリターン計算で通すべき牌は通すという姿勢を崩さないということが最も重要な部分です。

★まとめ

リーチへの対応はまずは押すか引くかをはっきりさせることが重要です。慣れてきたら、読みや押し引きバランスで通せる牌を少しずつ増やし、楽をしないよう手順を尽くすことを覚えると良いと思います。冒頭に書いたとおりリーチは怖いですが、こういう手順でアガリを拾えるようになれば、リーチを受けるのも悪くないと思えるようになれるかもしれませんね!

多趣味なのに、それらがことごとく実生活でほとんど役立っていないという事実に気づいてしまったペンギン♂
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